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被災後に必要なことを知る
―第4回(被災したら)―

私たちが生活している日本では、さまざまな災害が発生します。地震、津波、豪雨による洪水や土砂災害など。皆さんの災害への備えは、果たして万全でしょうか?自分や家族の命を守るためには事前の準備と行動が大切です。そして、安全・安心は準備に比例します。全4回にわたる本連載では、防災システム研究所所長の山村武彦先生に、今すぐ防災対策を行うことの重要性を伺います。最終回は、被災後の生活で役立つ知識と備えについてお伝えします。

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家が無事なら在宅避難(家で暮らす)

■自宅の方がよく眠れる

避難所は自宅に住めない被災者が優先です。幸い自宅が損壊せず、二次災害の恐れがなければ、家で暮らすことになります。
自宅の方がプライバシーを保つことができ、感染症などの懸念も少なく、ともかくよく眠れます。停電・断水の中でも生活できるように備蓄や準備が大切です。

■“互近助”で助け合い

非常時は「遠くの親戚より近くの隣人」が頼りになります。同じ時代、同じ地域で生きる者同士は運命共同体。
困ったときはお互い様で、向こう三軒両隣が互いに近くで助け合う「互近助」で声を掛け合い、支え合い、分け合って困難を乗り越えるのです。災害時だけでなく普段から挨拶を交わし、よき隣人関係をつくっておきましょう。

家屋が損壊したらまず「罹災証明書」を取得

罹災証明書とは、市区町村が発行する「災害による家屋などの被害を証明する書類」です。
がれきを片づける前に被害状況を記録するため、日時が表示できるカメラで、四方から被害状況が分かるようにメジャーをあてるなどして写真を撮って記録します。
大規模災害時は、市区町村に特別の窓口が設置されますので、そこで罹災証明書発行の申請を行います。

罹災証明書は、こんな時に必要になります

共済金・保険金の受領
仮設住宅・震災公営住宅・民間賃貸住宅入居の応募
被災者生活再建支援金申請
税金・学費・国民健康保険料・がれき処理・家屋等の解体等の減免
義援金の配分

【公的な支援などを受ける】

■お金に関する支援

多くの市区町村では、被害を受けて一定の条件を満たした世帯主に対し、生活の立て直し用の「被災者生活再建支援金」(25万円~300万円)が建物の損壊状況に応じて支給されます。低所得世帯や生活保護世帯が対象の「災害援護資金」もありますし、義援金を受け取れるケースも。これらは罹災証明書が必要なので必ず申請を。

■住まいに対する支援

住宅が損壊し、住むところがなくなった人を対象に「応急仮設住宅」が設置されます。入居条件は災害の規模によって変わりますので各自治体に問い合わせを。ほかにも公営住宅の家賃の低減、民間賃貸住宅の借り上げや家賃補助、住宅建設の融資に関わる利子補給などさまざまな支援が行われます。

【これらを失くした場合はどうする?】

■運転免許証・マイナンバーカード

運転免許証は運転免許センター、マイナカードは市区町村担当課(又は特別窓口)に再交付申請をします。

■通帳・印鑑・キャッシュカード

警察と金融機関に届け出ます。災害時、金融機関はそれらが無くても本人確認で一定限度払い戻し可能。

■現金

火災などで毀損した現金は、一般の金融機関で新しいお金と交換可能。傷みが激しい場合は日銀本支店へ。

■クレジットカード

カード会社の盗難・紛失・事故専門ダイヤルに電話します。悪用された場合60日前に遡り損害賠償可能。

■その他証券類

手形や小切手などの有価証券はできるだけ早く警察に届け出てください。とくに株式は再発行に時間がかかります。不動産の権利書や売買契約書を紛失・滅失した場合は、法務局で再発行できます。有価証券類は自宅で保管せず、銀行の貸金庫などに預けると良いでしょう。

家族の決めごとメモ

調べたことや、家族で話し合って決めたことを書き込んでおきましょう。

■連絡手段
※連絡手段は複数用意しておきましょう。

■三角連絡の中継地点
連絡する方を決めて事前に話し合っておきましょう。
※三角連絡法:被災地域外に住む親戚や友人に伝言を預けてやりとりする方法

■家族の役割 日常の防災
※それぞれ担当者を決めておきましょう。

・食料などの備蓄管理
・持ち出し袋の定期点検
・家具の転倒防止

■家族の役割 災害時
※それぞれ担当者を決めておきましょう。

・持ち出し袋に貴重品・食料を追加
・避難口の確保
・地震時の火の始末と初期消火
・子ども・高齢者の保護

まとめ
災害は時と所を選ばず突発的に発生しています。日本中、絶対安全な場所などなく、どこでも大災害は起こり得るのです。だからこそ、命を守る事前の準備と行動が大切。全4回にわたりお届けした内容を参考に、ご家族で話し合い、防災対策の強化に役立てていただければ幸いです。

※この記事は、都道府県民共済グループ発行「命を守る防災ハンドブック」の抜粋です。
内容は、執筆時点2025年7月30日のものです。

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